金メッキとはどういうもの?特徴と注意点
金メッキとは金属の表面に金を付着させたもので、日常生活で多く使用されています。今回は金メッキとはどういうものなのか、特徴と注意点について記載をさせていただきます。
そもそも、金と金箔、金メッキは何がどう違うの?
メッキと聞くと粗悪品に多いようなイメージは持っているけれど、これ偽物なの?
メッキの方が金より優れている点もあるの?などの疑問をお持ちの方もご来店時に少なからずいらっしゃります。
本記事にて、金メッキを少しでも正しく認識され、今後のジュエリー等のお買い物時に商品選びの判断材料にお役立てできれば幸いです。
金メッキとはどういうもの?
一目では純金と見分けがつかないような処理をされている製品も多く存在しており、エコスタイルの店頭でも、自分で見分けが付かずにまとめて査定をご依頼いただくことが多いです。
金メッキは耐腐食性が高く、金属をコーティングすることで元々の金属の付加価値を高めるような側面もありますが、わずかな衝撃で剥がれやすく、傷も入りやすいため、安価なジュエリーや記念品等に使用されるケースが多いです。
一般的に安価なものが多く、大きなものでも金と同じ見た目にしたい、というものに金メッキを施すことで、安く、軽くすることができます。日常的には安価なアクセサリーや、重くなりやすい楽器などに使用されており、日常的に見かける加工です。
金メッキの特徴とは
金メッキは真鍮などの安価な金属に薄く金をまとわせています。一見金と同じ見た目ですので、安価なものでもきらびやかに見えます。
耐食性に優れており、下地にニッケルを使用したものについては磁石にも少し反応します。
●金メッキの特徴(メリット)
安価であるため、気軽に使える点や金属そのままより腐食に強くなる点などは金メッキのメリットです。
●金メッキの特徴(デメリット)
デメリットとしては、そもそもはられた金の膜が薄くなってくると、変色してきたり剥げてきたりすると割れてくるなど、長期で使用する製品の場合は不向きと言えます。
金メッキと金張りの違い
金メッキ製品は、メッキ製品であることを示す「GP」という刻印が入る製品が多く、本物の金、いわゆる純金と見分ける際の目印になっています。
一方、金メッキに似ていますが、金の厚めの膜を熱で貼り付けた「金張り」と呼ばれる加工があります。この加工をされている製品については「GF」という刻印が入りますので、金メッキとは若干異なるものです。
●金メッキ((Gold Paint)
金メッキは電気処理で金属の表面に薄い金の膜を塗っていくような加工です。均一な見た目が美しく、腐食しやすい金属に耐食性を付与することができます。大きなものでも軽く仕上げることができます。
●金張り(Gold Filled)
金張りは厚めの金の膜を金属の表面に貼り付けるため、金張りは金メッキよりは剥がれづらく、身に着けるアクセサリーとしては、金メッキよりは向いている加工です。多少の傷などには強いですが、加工に手間がかかるため金メッキよりは高価です。
本物の金と異なり、金メッキや金張りは高価なアクセサリーには使われず、置物やトロフィー、メダル、工業用品、装飾品などに使用されています。
金メッキの刻印と見分け方
金メッキの刻印には、「GP」や「GF」などの刻印があることは前項でも記載させていただきました。
実は上記以外にも多数のメッキ表記がありますので、ご紹介させていただきます。
●金メッキ(GP)や金張り(GF)以外のメッキ表記
金張りやメッキ処理により英語表記も異なります。
「GS」(Gold Shelled):金張り
「GR」(Gold Rolled):金張り
「RGP」(Rolled Gold Plated):金張り
「GT」(Bright Gold-Plated) or (Gilt Gold-Plated):金箔張り
「GE」「GEP」(Gold Electro Plated):電気式金メッキ
「HGE」(Hard Gold Electroplated):電気式金メッキ
「WGF」(White Gold Filled):ホワイトゴールド張り
これだけのメッキ表記が存在することに驚かれたかもしれませんが、金以外にもプラチナメッキ等も複数の種類があります。
●金メッキの見分け方について
金メッキなのか、金なのかを見分ける簡単なポイントをご紹介します。
1つ目は、磁石を近づけて判別するというものです。
基本的には、メッキは磁石に反応します。
磁石を指輪やネックレス等のアクセサリーに近づけ、反応する場合は金メッキ、反応しないものが金(本物)と予想することが可能です。
ただし、金メッキの加工により反応が出ないものもありますので、この方法だけで断定することは不可能です。
2つ目は、重さで判別するというものです。
金メッキ製品と金(本物)では同サイズでも重さが全く異なります。
金メッキ製品は軽く、金(本物)は重たいのが特徴です。
3つ目は、刻印で判別するというものです。
本物(金)のアクセサリーには刻印が入っています。
18金ならK18や750やAU750などの刻印が入っているはずです。
指輪なら内側に刻印されており、ネックレスであれば結合部分等に刻印が入っているものが一般的です。
K18という刻印であれば本物の可能性が高くなりますが、K18の後に「GP」「GF」等のメッキ表示の刻印が続けば、それはメッキ製品と判定できます。
もちろん、刻印が存在しないものも大半は金メッキの製品です。
以上、簡単ですが、3つの見分け方をご紹介させていただきました。
確実に判別されたいと思われる方は、当社も運営させていただいておりますが、買取専門店などのプロに見ていただくことをお勧めします。
選べる買取システム
3つの買取方法をご用意しております。
お客様のライフスタイルに合わせた買取方法をご選択ください。
金メッキは金属アレルギーになる?金メッキの注意点
実は、なりやすい金メッキと、なり難い金メッキの双方が存在しています。
金属アレルギーになり難い金メッキ製品としては、K24(24金メッキ)の製品があげられます。
24金メッキの場合、あまりアレルギー症状が出ません。
ただし、メッキ処理が甘い安価な製品であればあるほど、膜がはがれてきて、下地として使われているニッケルや銅などの本体部分の金属がアレルギーの原因になることがあります。
メッキの剥がれてしまった指輪やネックレス、ピアスなどのアクセサリーを直接肌に触れるようなことがないようにしましょう。
もし、大切な金メッキのアクセサリー等をお持ちの場合は、メッキが剥がれないように使用後は軽く拭く程度のメンテナンスはしてから保管しましょう。
また、ジャケットやスーツ等と同じですが、ローテーション制で装着されると、物の持ちがよくなりますので、意識されてみてはどうでしょうか。
金と金属アレルギーについて詳しく説明しているコラムがありますので、こちらも一緒にご確認ください。
>>金は金属アレルギーになりにくい?金属の種類と落とし穴
金メッキの手入れ方法
1つ目、金メッキの製品に対して、金やシルバーやプラチナ用の磨きクロスなどは使用してはいけません。
これはよくあることなのですが、磨きクロスには研磨剤などが使用されており、目には見えにくいですが、小さな傷がついてしまうためです。
2つ目、眼鏡店などの店頭に置かれているため、見かけたことがある方もいらっしゃると思いますが、「超音波洗浄機」にメッキ製品を入れて洗浄をかけてしまうことはタブーです。
眼鏡や指輪など、金やカーボンやプラスチック製品であれば大丈夫ですが、メッキ製品は使用頻度が高く時間が経過している物の場合、簡単に剥がれてきてしまいます。
では、正しい金メッキの手入れ方法をご紹介させていただきます。
中性洗剤(食器用洗剤でOK)で軽く洗い、柔らかな布やティッシュ等で優しく拭きます。
メッキ処理の強弱(製品の購入価格)にもよりますが、メッキ製品のアクセサリー等は非常にデリケートです。
ワンシーズン装着して廃棄してしまうことを前提とされているトレンドの激しいファストファッションのお店や100円ショップで販売されているようなアクセサリー以外は別としても、愛用されるお気に入りの製品であれば丁寧に取り扱ってあげると長持ちします。
金メッキは価値がある?
ファストファッションや安価なアクセサリーショップで販売されているような製品は、買取専門店やリサイクルショップ(リユースショップ)に持参されても提示される査定価格は期待できないor0円のご提示になるのが一般的です。
新品で購入される際の価格が安いということは、中古品(リユース品)として再販する際には更に安価で販売しなければならず、人件費や家賃や送料などコストの観点から採算が合わないのが理由です。
ただし、ブランド品であれば、メッキ製品のアクセサリーでも査定価格や買取価格が付くことがあります。
例えば、女性が憧れるシャネルやエルメス、ディオール等のアクセサリーやキーホルダー等の小物に使われる金属は大半が金メッキ製品ですが、買取価格や査定価格は提示されます。
これらのブランドですが、大半のアクセサリーは金メッキやシルバーメッキの製品です。ただ、定価が非常に高く設定されて販売されているため、金属としての価値はゼロでも、ブランドの名前やデザイン性で人気が高いため、二次流通市場でもメッキ製品であっても価値が付くというわけです。
まとめ
本文を通して、少しでも金メッキ製品について理解が深まっていただければ幸いです。
ポイントを最期にまとめてみました。
《まとめ》
1.金メッキは見た目は純金のように見えるが、真鍮やニッケル等の本体に電気を利用して金箔をはったものである。
2.金メッキはデリケートなので、取り扱いや手入れは優しく丁寧に扱うことが望ましい。
3.金メッキには刻印が入っているものと入っていないものがある。多くは「GP」や「GF」という刻印がK●の後に刻印されている。
4.金メッキは純金や金製品と異なり、軽く、原材料コストが低いため、比較的安価なアクセサリー等に使われる。
5.金メッキ製品でもブランドの人気度やデザイン性によっては価値がある。
メッキ製品なのか金製品や純金なのかご自身で判断が付かないという方は一度、お近くの買取をしているお店に相談してみることをお勧めします。
当店、エコスタイルでも、金やプラチナ製品は勿論、人気のブランドのアクセサリーであればメッキ製品でも査定価格はご提示が可能です。お気軽にご相談ください。
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